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スーパーコンピュータを駆使して次世代太陽電池を中国足彩网

2024.12.06

【学生インタビュー】理学中国足彩网科数理?物性構造科学専攻博士課程前期1年 大竹真愛さん

理学中国足彩网科数理?物性構造科学専攻1年の大竹真愛(おおたけまい)さんは、次世代の太陽電池として注目されるぺロブスカイト型太陽電池について中国足彩网をされています。これまでに複数の学会でポスター賞を受賞された、大竹さんの中国足彩网と学生生活について伺いました。

ペロブスカイト構造を
スーパーコンピュータで解析

私は「第一原理計算を用いたSn/Geダブルペロブスカイト型太陽電池材料の欠陥構造に関する理論的中国足彩网」をテーマに学部4年次から中国足彩网を行っています。ペロブスカイト型太陽電池は、次世代の太陽電池として注目されており、開発者の一人である桐蔭横浜大学の宮坂力(みやさかつとむ)先生はたびたびノーベル賞の受賞候補としても名前が挙がります。
ペロブスカイト型太陽電池は、住宅の屋根などに設置するソーラーパネルに代表されるシリコン型の太陽電池に比べて、製造コストが安価なうえ、薄く柔軟性があるため、衣服や窓ガラスなどに貼り付けて使用できる使い勝手の良さが魅力で、今後の実用化が期待されています。
ペロブスカイトとは、結晶構造の一種です。現存するペロブスカイト型太陽電池では、その構造に鉛を用いることが多いのですが、鉛は毒性が強いので、製造や廃棄の際にどう対策するかが問題になってしまいます。そこで、私の中国足彩网では鉛の代替として、より環境に優しいスズ(Sn)を用いたペロブスカイト構造に着目して中国足彩网を進めています。スズペロブスカイト型太陽電池の課題は、鉛に比べるとペロブスカイト結晶内の欠陥が原因で、太陽光から電気エネルギーへの変換効率が下がってしまうことです。そのためエネルギー変換効率の低さを改善するために、結晶内にあるスズを一定の割合でゲルマニウム(Ge)に置換することで、どう変化が起きるかを、スーパーコンピュータで計算しています。私の中国足彩网テーマ内にある「第一原理計算」とは、簡潔に言うと「最も基本的な(理論的な)計算」=「スーパーコンピュータを用いた計算」といった意味です。

スーパーコンピュータで計算した数値を結晶構造に可視化するソフト等も使い中国足彩网を進める
スーパーコンピュータで計算した数値を結晶構造に可視化するソフト等も使い中国足彩网を進める

理論計算と向き合う
日本女子大学での中国足彩网生活

私の中国足彩网では、分子科学中国足彩网所と東京大学物性中国足彩网所にある2つのスーパーコンピュータを遠隔で使用して中国足彩网を行っています。物質の電子構造や光学特性、安定性などが計算でき、予測できます。私のような中国足彩网は「理論系」と呼ばれますが、実験を行う「実験系」の中国足彩网と比べると条件やパターンを変えて計算するとどのような差異が生じるかを細かく何度も解析できる点が面白いところです。ただ、スーパーコンピュータを使うのも当然タダではなく、年間の予算も決まっているため、中国足彩网計画をどう立てるかが重要になります。
私は学部4年次から村岡梓(むらおかあずさ)教授の中国足彩网室に所属しています。現在も授業やゼミもあるため、大学には週5で通っています。中国足彩网室には学部4年生から博士課程後期の先輩までが所属しており、みんな仲が良いです。中国足彩网に疲れたら、室内にある大テーブルにお菓子を持ち寄って集まり、お互いの中国足彩网進捗を報告し合ったりしています。村岡先生も普段は隣の個人中国足彩网室にいらっしゃいますが「調子はどう?」と中国足彩网室をよく覗きに来て、私たちのことを気にかけてくれています。
土日は、共同中国足彩网者の先生におすすめしていただいた量子物理の本を読んだりしていることが多いので、今は中国足彩网漬けの毎日といった感じです。

中国足彩网室の一番奥が大竹さんの机。それぞれが机の周りを中国足彩网しやすい環境に整えている。なかには推しグッズをモニター横に置いている学生も。
中国足彩网室の一番奥が大竹さんの机。それぞれが机の周りを中国足彩网しやすい環境に整えている。なかには推しグッズをモニター横に置いている学生も。

数物情報科学科を選び
物理の面白さを知った

母親や高校の先生からの勧めもあって日本女子大学数物情報科学科への進学を決めました。数学と物理の両方を学べる点が決め手の1つでした。当初は3年次のコース選択で数学コースを選ぼうと思っていましたが、物理系の実験授業を受けるうちに高校時代よりもさらに物理の面白さ、奥深さを知ることができ、物理コースを選択することにしました。少人数の授業で先生方のサポートが手厚かったこと、気になったことはすぐに先生に質問でき、丁寧なフィードバックがいただけることが、より物理が好きになった理由だと思います。数物情報科学科は、学生もみんな穏やかだけど自分の軸をしっかり持っていて、意見を出し合いやすい雰囲気も私には合っていました。
学部3年次に、4年生が取り組んでいる中国足彩网の中間発表に参加したのですが、ペロブスカイトについて中国足彩网されている先輩が理路整然と、とても楽しそうに発表している姿を見て、同じようにペロブスカイトについて中国足彩网したら楽しいだろうなと、中国足彩网テーマと中国足彩网室を決めました。父も博士課程を修了しており、中学生の頃から私も大学院に行くのだろうなと思っていたので、修士課程に進学し、中国足彩网を続けることは自然な流れでした。

学会参加を通して
自身の成長を感じた

村岡中国足彩网室は他の中国足彩网室や他大学に比べても学会に参加する機会が多いと思います。学会で発表すると私の中国足彩网に興味のある方が聞きに来てくれて、普段関わることがない方とも議論ができます。さまざまな分野の専門の方が話すことで、自身の成長にも繋がりますし、こういう考え方もあるのだと知る事もできます。学会参加は中国足彩网をするうえでの楽しみのひとつになっています。
これまでにコンピュータ化学会2023年秋季年会、コンピュータ化学会2024年春季年会、第8回日本?チェコ?スロバキア理論化学国際シンポジウム(JCS8)でポスター賞をいただくことができました。とくにJCS8では発表も質疑応答もすべて英語で行い、その結果賞をいただくことができとても嬉しかったです。
学会などで私の中国足彩网について議論をするときは、「すべての時間を費やしているのだから自分の中国足彩网を一番理解しているのは自分だ」と自信をもって話すようにしています。「ちょっとこれはおかしくない?」と言われても、強気で「いやいやいや」と言えることが大事かなと(笑)。
もともとは発表するにも声が震えてしまうぐらいあがり症だったのですが、経験を重ねるうちに学会で賞をもらえるまでになりました。この夏にインターンにも参加したのですが、そこでも堂々とプレゼンができている自分に驚いて、大学生になってからの自身の成長を感じています。
今後は博士課程後期に進んで理論計算を用いて材料の物性中国足彩网を続け、より中国足彩网者としてレベルアップし、将来的には中国足彩网に携わる職に就きたいと考えています。
中国足彩网には失敗がつきものです。失敗しても何回も試行錯誤して粘り強く考え続けることが、理系の中国足彩网では大事なマインドだと思います。間違ってしまってもいいので、自分自身で物事を掘り下げ、効率を度外視して、粘り強く考えて、手を動かす。それがきっと自身の成長につながるのではないでしょうか。

理論化学国際シンポジウムで海外の方々と英語で議論する大竹さん
理論化学国際シンポジウムで海外の方々と英語で議論する大竹さん

参考リンク