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食物学科有志が考案する“The Japan Diet”メニューが完成!エームサービス事業所にて提供へ

2024.10.31

日本女子大学家政学部食物学科×エームサービス株式会社

2024年8月3日(土)、8月31日(土)の2日間で、本学調理大教室と給食経営管理実習室において、本学家政学部食物学科とエームサービス株式会社(以下、エームサービス)が連携して「“The Japan Diet” Meal Planning Workshop」を実施しました。エームサービスは社員食堂や病院、スポーツ施設などで幅広くフードサービス事業を展開する大手給食会社であり、本ワークショップは食物学科有志の学生が考案した“The Japan Diet”メニューを、エームサービスの全国50か所以上の事業所で提供することを目指して実施しました。

8月3日(土)学生考案メニューの試作選考会

試作選考会の開催前、食物学科有志の学生8グループはそれぞれ2セットずつ“The Japan Diet”に則ったメニューを考案して試作を重ねた上で当日に臨みました。“The Japan Diet”とは、動脈硬化の予防に役立つとして日本動脈硬化学会が推奨している食様式のこと。学生は4月20日(土)にエームサービスのシェフによる料理教室も受講しており、そこで学んだ調理技術や献立作成のコツを生かしたメニューが全16セット並びました。
試作選考会は1グループ15分間で、学生による献立説明とエームサービスの皆さまによる試食を繰り返す形で進行しました。エームサービスからは担当本部の方々および管理栄養士や各事業所の責任者の方々が参加して、「おいしい!」「この食材は変えた方がもっとおいしくなる」など学生への感想や助言が飛び交う和やかな雰囲気でした。試食の後は選考会。各グループから1セットずつメニューを選ぶ予定でしたが、2セットとも高評価だったグループもあり、結果として10セットのメニューが審査を通過しました。
審査をしたエームサービスの方は「レベルが高くて驚きました。食べていて工夫が感じられ美味しかったです。今後、実際に提供するときのお客様の笑顔を思い浮かべて、ますますブラッシュアップしていってください」と、学生へエールを送りました。

写真左から 調理大教室で調理する学生/スチームコンベクションオーブンも活用
写真左から 調理大教室で調理する学生/大量調理を想定してスチームコンベクションオーブンなど本学の充実した厨房機器も活用
写真左から 審査をするエームサービスの皆さま/選考結果の発表
写真左から 審査をするエームサービスの皆さま/選考結果の発表

8月31日(土)学生考案メニュー試食会?プレゼンテーション

8月31日(土)は一連のワークショップの最終回。学生たちは試作選考会で選ばれたメニューをさらにブラッシュアップして持ち寄りました。今回はエームサービスから取締役および調理教室を担当した石井シェフ、臨地実習先の指導者、エームサービスにて活躍する本学卒業生など、20名以上の方々が参加しました。卒業生は試食会のための調理から、味付けの最終調整や盛り付けなどについてアドバイスするなど、学生を手厚くサポートします。
試食会では一列に並ぶ審査員を前に、学生は緊張しながら考案メニューのテーマや献立の工夫点をプレゼンテーションし、質問に次々と回答しました。審査は5つの基準「“The Japan Diet”のコンセプトに合っているか」「アイデアの独創性」「彩りや見た目」「おいしさ」「提供しやすさ」で点数化され、本ワークショップの学びの集大成として上位4位までが発表されることに。4位まではそれぞれ1点差という僅差の結果で、高評価を得たグループの学生が思わず涙する場面もありました。
エームサービス取締役の紅林利弥氏は「エームサービスへの内定が決まっている学生さんだけでなく、他のどのような進路を選択したとしても、“食で世界を支える”エームサービスと繋がる場面があると思います。皆さんは日本女子大学での学びを生かしながら、末永くエームサービスと一緒に、世界をより良く健康にしていきましょう」と話しました。

写真左から 臨地実習先での指導者の先生にアドバイスをもらう学生/審査員の前でプレゼントテーションをする学生
写真左から 臨地実習先での指導者の先生にアドバイスをもらう学生/審査員の前でプレゼントテーションをする学生
写真 審査結果を聞く学生
写真 審査結果を聞く学生
写真左から 講評するエームサービス取締役の紅林氏/受賞に喜び思わず涙する学生
写真左から 講評するエームサービス取締役の紅林氏/受賞に喜び思わず涙する学生

ワークショップに参加した学生の感想

ワークショップに参加したのは、家政学部食物学科管理栄養士専攻3年生16名、4年生9名、および食物学専攻4名、家政学中国足彩网科食物?栄養学専攻1名の計30名。最終日は台風の影響で残念ながら参加できなかった学生もいましたが、全ての学生が貴重な学びを得ることができました。学生の感想を一部ご紹介します。
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管理栄養士専攻学生より

?3年次前期授業で行った「給食経営管理実習」との違いを強く感じました。授業では学内関係者を対象に100食調理?提供しており、「売れないのでは」という心配はしていませんでしたが、今回はお客様に「手に取ってもらう」ことが簡単ではないと学びました。献立の魅力が伝わるようプロモーションをしっかり行うことや、販売先の男女比や年齢層を把握した上で、ニーズの高い味付けに合わせていくことが必要だと気づきました。
?  “The Japan Diet”のメニューを考案する際に、栄養価だけではなく「予算」に収めることがとても苦労しました。その上で「売れる」メニューを考案するために、バジルについては原価が高かったのですが、香りが良くなるので予算内ギリギリまで、ふんだんに使用するよう工夫しました。
?私の所属する4班は、沖縄料理のセットと大豆ミートを使った韓国料理の2セットをメニュー考案したのですが、「そんなアイデア思いつかないよ。斬新だね」と声をかけてもらえたのがとても嬉しかったです。普段の授業では知識や技術をおぼえることに精一杯になってしまいがちですが、今回のワークショップでは発想力も磨けたように感じています。

食物学専攻学生より
?このワークショップの参加者には管理栄養士専攻の学生が多く、食物学専攻は1班だけだったので「管理栄養士専攻の学生に付いていかないといけない」というプレッシャーを強く感じていました。食物学専攻の学びの中では、普段、大量調理や栄養価の計算は行っていないので苦戦したのですが、給食経営管理の補講を受けてコスト感覚を修得して、「おいしさ?見た目」を重視する食物学専攻らしさを生かした献立作成ができたように感じています。
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提供決定!学生考案メニュー

今回の審査の結果、学生が考案した“The Japan Diet”メニュー10セットが、10月21日(月)~25日(金)エームサービスの全国80か所の事業所で提供されることが決定しました。セットメニューの一部を単品販売する事業所も含めると、約130か所の事業所で提供が予定されています。審査にて選出された学生考案メニューについて、8月31日(土)の試食会で学生が調理した際の写真とともに、一覧でご紹介します。

「野菜たっぷり!カラフルランチ」
1班
「野菜たっぷり!カラフルランチ」

タコライス、シャキシャキサラダ、豆乳トマトスープ

「大豆ミートのキーマカレーセット」
2班
「大豆ミートのキーマカレーセット」

ターメリックライス、大豆ミートのキーマカレー、さばのさっぱりマリネ、きのこの豆乳スープ

「ご飯が進む!健康中華」
3班
「ご飯が進む!健康中華」

胚芽米ご飯、いわしの油淋鶏風、ブロッコリーのオイスターソース炒め、野菜中華スープ

「午後も「ちばりよー」定食」
4班Aセット
「午後も「ちばりよー」定食」

五穀米ご飯、沖縄チャンプル、シークワーサーなます、もずく汁

「大豆ミートでソイコリア」
4班Bセット
「大豆ミートでソイコリア」

黒米ご飯、大豆ミートのハニーマスタード和え、韓国風きんぴら、わかめスープ

「おいしく魚を食べよう!麻婆いわしランチ」
5班
「おいしく魚を食べよう!麻婆いわしランチ」

胚芽米ご飯、麻婆いわし、きくらげとしらたきの中華黒酢和え、干しえびの中華スープ

「カラフル!さばのトマト煮ランチ」
6班
「カラフル!さばのトマト煮ランチ」

発芽玄米入りご飯、さばと茄子のトマト煮バジル風味、じゃがいもとブロッコリーのハニーマスタードサラダ、玉ねぎとしめじのコンソメスープ

「旅気分で楽しく健康に 美食のイタリア料理」
7班Aセット
「旅気分で楽しく健康に 美食のイタリア料理」

胚芽米ご飯、鰯の香草パン粉焼き~カポナータ添え~、カリフラワーのサラダ、大麦のミネストラ

「旅気分で楽しく健康に 美食のスペイン料理」
7班Bセット
「旅気分で楽しく健康に 美食のスペイン料理」

胚芽米ご飯、サーモンのエスカベッシュ、きのことキャベツのペペロンチーノ、スペイン風ポトフ

「鯵の出汁茶漬け定食」
8班
「鯵の出汁茶漬け定食」

鯵の照り焼き丼、えのきおくらの柚子胡椒和え、和風だし汁

※日本女子大学は、2025年4月に現在の家政学部食物学科管理栄養士専攻を基とした、食科学部栄養学科を開設予定です。