梨花女子大学(韓国)?日本女子大学?お茶の水女子大学の3大学シンポジウム
2024.01.24
2023年12月15日(金)?17日(日)の3日間、本学の新泉山館にて、梨花女子大学(韓国)?日本女子大学?お茶の水女子大学の3女子大学によるシンポジウムを開催しました。
これは理系女性の教育と中国足彩网の推進のために行われるもので、今回が第14回でした。過去に数回開催したこともありながら、正式には2010年が第1回として行われ、その後毎年恒例となっており、正式開催以降で今回が初の本学開催となりました。
3大学から教授と学生らが参加した、全編英語での3日間のプログラムは以下の通りです。
DAY1:12月15日(金)
●オープニングセレモニー
●歓迎の挨拶(日本女子大学 篠原聡子学長)
●開会の挨拶(梨花女子大学 Sang-Hyuk Lee 自然科学部長)
●教授による講演(日本女子大学理学部 関本弘之教授)
●学生交流
●3大学参加者での懇親会
DAY2:12月16日(土)
●教授による講演(梨花女子大学 Kihyun Lee教授/お茶の水女子大学 奥村剛教授)
●3大学学生による口頭発表セッション(3つのセッションが同時進行)
DAY3:12月17日(日)
●3大学学生によるポスターセッション
●クロージングセレモニー
●閉会の挨拶(日本女子大学 宮崎あかね副学長/お茶の水女子大学 棚谷綾 理学部長)
ホストを務めた本学理学部の和賀 祥教授は、本学にとってのシンポジウムの意義をこのように話しました。
「このシンポジウムは、本学では理学部教員が中心となっていますが、理学部の行事というわけではありません。今回は実験系の食物学科、住居学科(※1)、被服学科、心理学科にも呼びかけ、実際に住居学科の学生が参加してくれました。そのため、理学部を含む自然科学?数学?情報科学を横断した取り組みと言った方が良いでしょう。
学会のように、中国足彩网者間(教員間)の交流もありますが、このシンポジウムは、英語で発表する、また、国際的な感覚を得る機会を提供するといった教育的な目的を持っています。加えて、国境を超えた学生間の交流も大きな目的の一つです。」
DAY1の様子をレポートします。
開会挨拶をした篠原学長は、第14回の今回は、私たちが知識とイノベーションを追求する上での重要なマイルストーンになる、そしてこれは、STEM(※2)分野の最も優秀な人材間のコラボレーション、対話、アイデア交換のためのプラットフォームとして機能すると話しました。このシンポジウムを最大限に活用し、新しいコラボレーション、画期的な中国足彩网の探求、そして国境を越えたイノベーションなど、さらなる発展のチャンスを掴み取りましょう、と期待を込めました。
梨花女子大学Sang-Hyuk Lee自然科学部長の挨拶に続いて、本学理学部化学生命科学科の関本弘之教授が講演を行いました。
講演テーマ:「Introduction of the Closterium peracerosum-strigosum-littorale
complex as a New Model Streptophyte Alga」(新規モデルストレプト藻類ヒメミカヅキモの紹介)
関本教授はヒメミカヅキモについて、3点のトピックスを紹介しました。
1.形質転換と遺伝子ノックアウト
2.全ゲノムアセンブリと接合タイプの決定
3.交配におけるRWP-RKタンパク質の関与
最後に、話のポイントを5つにまとめ、講演を締めくくりました。
1.遺伝子形質転換システムの確立
2.CRISPR/Cas9ベースの遺伝子ノックアウト
3.全ゲノムのアセンブリ
4.接合型の決定機構の解明
5.ヒメミカヅキモの有性生殖に関連RWK-RK遺伝子の解析
講演に続いて、教授らはキャンパスツアーへ赴き、残った学生らは交流を楽しみました。3大学混合でのグループに分かれ、まずは大きなグループで自己紹介。英語が得意な人もそうでない人も一生懸命自分の言葉で話していました。その後、小グループに分かれるとよりトークは活発になり、「〇〇って知ってる?」とお互いの文化を共有したり、SNSを交換するなど、すぐに打ち解けた様子でした。本学の学生が話を盛り上げみんなに話を振るなど、ホスト役をしっかり全うしている姿も印象的で、活気あふれる学生交流の場となりました。
3日間のプログラムを終え、教員間、学生間、大学間の交流を深めることができました。理系女性の教育推進に向け、今後もさらなる協力関係が期待されます。
(※1)家政学部住居学科は、2024年4月より学部が独立し「建築デザイン学部建築デザイン学科」となります。
(※2)STEMとは、S:Science(科学)、T:Technology(技術)、E:Engineering(工学)、M:Mathematics(数学)の頭文字を合わせた教育概念です。これにA:Art(芸術?リベラルアーツ)を加え「STEAM」とされることもあり、本学ではSTEAM教育を推進しています。